ヘルパーからのキャリアアップして、サービス提供責任者になりたいと希望している人も多いようです。
実際、サービス提供責任者の確保では、現在働いているヘルパーから採用する事業所が全体の85.9%と圧倒的に多いと報告されています。
残りのほとんどは、他の事業所で働いていたサービス提供責任者やヘルパーを中途採用として雇用するケースです。
では、経営者はサービス提供責任者として採用する際に、どのような点を重視しているのでしょうか。
厚生労働省の調査によると「報告・連絡・相談を的確に行えること」が最も多く、94.8%でした。
次いで「チームケアの意識が高いこと」の83.0%、「自分が行うケアの目的を理解して介護を行っていること」の71.2%、「介護保険制度について理解していること」の69.9%と続きました。
最も重視されるのが、いわゆる「報連相」であり、地域包括ケアとしてチームで介護サービスに取り組む上で、ベースとなる心構えといえそうです。
また、単に介護技術が高いだけでは不十分で、何故このケアを行うのかを理解し、チームで協力しながら働く意識を持つなど、広い視野に立った理解力が求められることもわかります。
実際に、「介護現場では優れた技術を発揮するヘルパーが、必ずしもサービス提供責任者として能力を発揮できるわけではない」との指摘もよく耳にすることです。
ヘルパーに求められる技能と、サービス提供責任者に求められるスキルは別物であることを理解しておく必要がありそうです。